弁才天とは、サラスバティという女神・河の神です。
今回は、弁才天について紹介していきます。

弁才天の由来は?
この弁才天は、サンクスリット語でサラスバティと言い、弁天・大弁才天・妙音天(みょうおんてん)・弁財天とも訳されております。
古代インド神話の三大女神の一つであり、梵天の妃とも言われております。
毘沙門天や大黒天と同様で、インドのヒンズー教の神様です。
インドにある五大河川を神格化したもので、一説によるとサラスバティ川を神格化したものと言われております。
また、川の流れを音楽に例えており、国を問わず巧妙な話術の事を、流れる水に例える事から、音楽や言葉の神様とされております。
さらに、解釈が広がって、芸事や学問の神様としても信仰されております。
この弁才天は、近江の竹生島(ちくぶしま)に祠(ほこら)が祀られたのが始まりで、その後、相模の江ノ島、安芸の厳島(あきのいつくしま)、大和の天川、陸前の金華山の神社や寺院の水辺に祠が造られるようになりました。
また、今日でも弁天様として親しまれており、七福神の一つとして福徳神(ふくとくじん)として信仰されております。
弁才天のスタイルは?
この弁才天も吉祥天(きちじょうてん)と同様で、中国の貴婦人の衣裳を纏っており、琵琶を奏でるニ臂の像のほかに、斧・弓・刀・箭(せん)・羂索(けんさく)・三叉戟(さんさげき)・独鈷杵(どっこしょ)・輪宝を持っている八臂の像もあります。
ただ、インドでは裸形に近い女神像であったと言われております。
この弁才天は、形は美人でありながら、持物はすべて武器というのが、特徴的であります。
これは、弁才天が阿修羅(あしゅら)を滅ぼしたと言われている、インド神話の伝統が反映されているものと思われます。
弁才天のご利益とは?
金運アップ・商売繁盛・交通安全・長寿・恋愛成就・子孫繁栄・技芸上達
鎌倉の有名な観光スポットの一つで、銭洗弁財天宇賀福神社の境内の水でお金を洗うと、金運アップのご利益があるとされております。
弁才天の事が書かれている経典
仏説弁財天経 仏説代弁財天経 弁才天五部経
弁才天の祭事は?
有名寺院
神奈川県 江島神社 木造八臂弁財天坐像(重要文化財)・・・この江島神社にはもう一つ、妙音弁財天も所蔵しております。
東京都 東京国立博物館 木造弁才天坐像・・・頭に宇賀神(うがじん)を乗せている宇賀弁財天像で、一面二臂で宝珠と刀を持っております。
弁才天の真言は?
オン・ソラソバテイエイ・ソワカ