菩薩像の見分け方とは?
今回は菩薩像の見分け方について紹介していきます。

菩薩像も、基本的にはお釈迦様の姿をモデルにして作られています。
ただ、如来像のように出家した姿ではなく、出家をする前のインドの貴族(王族)の姿をしています。
如来像とは、衣服や髪型がかなり違ってきており、たくさんの装飾品をつけています。
飾り物や衣服
頭には宝冠と呼ばれる冠や、瓔珞(ようらく)と呼ばれるネックレス、臂釧(ひせん)と呼ばれる上腕の腕輪、腕釧(わんせん)と呼ばれるブレスレット、足首には足釧(そくせん)・耳には耳璫(じとう)など菩薩はいくつもの宝飾を持っています。
これらは単なる飾りではなく、瓔珞は宝石でつづられており、胸の位置につけるため、熱い国では体温を冷やす役目になります。
また、腕釧は手首、臂釧は肘から上に着けるですが、臂釧の位置は手を怪我した時に、動脈を止血する場所であり、腕釧は脈をとる静脈の位置であり、そのような大切な場所に宝石をつけるとされています。
上半身はほとんど裸で、左肩と右腰を巻くように薄い帯状の布で条帛(じょうはく)と呼ばれるものが掛けられて、また両肩から、細長い布で天衣(てんね)と呼ばれるものが垂らされています。
下半身には、裙(くん)あるいは裳(も)と呼ばれる巻きスカート状のものを身につけています。
多くの顔や腕をもつ姿
菩薩像には、多くの顔や多臂(たひ)と呼ばれる多くの腕をもつ超人間的な姿で表現される像が多いです。
たとえば代表的なものとして、多面菩薩である十一面観音や多臂菩薩である千手観音などがあります。
特別な菩薩像
地蔵菩薩は、他の菩薩のように着飾った姿ではなく、髪の毛を剃りおとしており「剃髪(ていはつ)」、袈裟(けさ)を身につけた姿で表現される像が多いです。
他の菩薩と同じネックレスをつける事もあるが、特徴としては、左手の宝珠(ほうじゅ)と右手に持った錫杖(しゃくじょう)です。