大威徳明王とは?

大威徳明王とは、閻魔のような死神を倒す仏様です。

今回は、大威徳明王について紹介していきます。

大威徳明王の由来は?

この大威徳明王は、サンスクリット語でヤマーンタカと言い、死の神である閻魔を倒す力を持っている偉大なものという意味で、阿弥陀如来や文殊菩薩の化身と言われております。

この大威徳明王は、降閻魔尊(ごうえんまそん)・閻曼徳迦威怒王(えんまんとくかいぬおう)・無量寿仏忿怒(むりょうじゅぶつふんぬ)とも称され、その一方で六本の足を有しており六足尊(ろくそくそん)の別称もあります。

大威徳明王は五大明王の一尊で西方を守護しております。

また、西方無量寿仏(阿弥陀如来)の忿怒形とも言われており、全ての悪・毒竜(どくりゅう)を屈服させる明王とされており、そこから大威徳の名が付いたと言われております。

チベットでは、文殊菩薩が化身したものと考えられており、ある修行僧が悟りを開く前にそばにいた水牛と共に盗賊に殺されました。

その亡くなった修行僧の怒りはおさまらず、近くにあった水牛の首を自分の胴体につなげて、盗賊だけでなくまったく関係の無い人々を無差別に殺してしまう悪鬼(あっき)となりました。

そのため、文殊菩薩が修行僧と同様の悪鬼の姿となり、その修行僧も悪鬼と戦って倒して、改心させたと言われております。

大威徳明王のスタイルは?

大威徳明王の特徴として、水牛に乗っており六面六臂六足(ろくめんろくひろくそく)の形だが、その水牛が座るもの・立つもの・走るものがあって、またその水牛に明王が坐る坐像(ざぞう)と立つ立像(りつぞう)の2種類があり、坐像が多く立像は少ないです。

六面の6つの顔は、六道と言われる地獄道・天上道・人間道・餓鬼道・畜生道・修羅道を指しており、これらを見渡す役目を表していると言われております。

大威徳明王の顔は、六つの顔全てに三つの眼を持っており、顔の表情は恐ろしい忿怒相であります。

2本の手を胸の前で組んでおり、中指を合わせて立て、薬指と小指を絡ませた檀陀印(だんだいん)を結び、他の手は武器を携えております。

足が沢山ある仏像は、日本ではほとんど無く、その際立った特徴を持っているのがこの大威徳明王であります。

大威徳明王のご利益とは?

全ての生物の敵を打ち倒す役割りがあると言われており、この日本では平安時代から戦勝祈願の御利益があります。

大威徳明王の事が書かれている経典

大威徳明王の祭事は?

有名寺院

京都府 大覚寺 木造大威徳明王像(重要文化財)・・・六面六臂六足で水牛にまたがる像で、檜一本作りで造られております。

大威徳明王の真言は?

オン・シュチリ・キャラロハ・ウンケン・ソワカ

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