地蔵菩薩とは、五つの汚れに満ちた悪世で救済する仏様です。
今回は地蔵菩薩について紹介していきます。

地蔵菩薩とは、仏教の始祖のお釈迦様が入滅された後の56億7000万年後に、兜率天(とそつてん)より弥勒菩薩が救世の仏様としてこの世に出現されるまでの無仏になる間、お釈迦様にかわって衆生(しゅじょう)を救済する菩薩で、道端などでよく目にするお地蔵様の事であります。
この地蔵菩薩の「地」は、土地に種子をまいておけば実も花も生長するところであることを表していると言われております。
また、「蔵」はそうした万物を蔵する所であるとされております。
すなわち、地蔵菩薩の名前は「すべての衆生を大地のように広大な慈悲で救済する」という意味から名づけられております。
日本の仏像の中で、最も多いのがこの地蔵菩薩であり、寺院やお墓の入り口、峠の頂上、村のはずれや街角、田畑の片隅などさまざまな場所で、人々を見守っておられます。
また地蔵菩薩は、単独でお祀りされるばかりではなくて、地獄・餓鬼・畜生・修羅・人間・天のいわゆる六道の世界までその功徳力が及ぶとされております。
この六道のそれぞれを象徴して、六体の地蔵がお祀りされており、これを「六地蔵」と呼ばれております。
この地蔵菩薩は、胎蔵曼荼羅での地蔵院の主尊として描かれております。